ライフ・イズ・カルアミルク

本当のライフハックを教えてやる

社畜日記 その6

八月某日。平日。

出社しておはようございますと上司に挨拶するなり、お前、声の調子がおかしくないかと言われたのは、俺としたことがうっかり風邪を引いてしまって、昨日、ガンガン冷房を効かせてタンクトップ1枚で爆睡したのはまずかったな、あんなことしたら喉も死ぬわ、と後悔した事実はまったくなく、酒焼けである。酒でのどが死にました。

というのもここ最近、というか5日ほど、同窓会やらオフ会やらオフ会で、時にはダブルヘッダー、昼も夜もビールを飲んでその後カラオケオール、みたいなことを続けていた俺ののどにダメージが蓄積されていたのは当然のことなのだけど、俺の枯れてしまったのどより考えるべきことが世の中にはたくさんあって本当にうんざりする。春風ちゃんや芦田愛菜ちゃんやLINEやドリランドや中国やバカみたいなオリンピックの報道や「痴漢は犯罪です!」のポスターを見るにつけ、もう終末はすぐそこまで迫ってるんじゃないか、文明なんてあと100年ももたないんじゃないか、という話を最近人と会うたびにしていて、これは俺ののどが死んでることよりも大事だし、俺ののどが枯れようとも訴えるべきだ。

だから本当にどん詰まりである。高橋源一郎がどっかで『現代文学は日本が一番すすんでいる』ということを言っていて、というのは、日本語が一番、現在進行形で壊れているかららしい。俺は海外の小説をほとんど読まないので外国語と比較はできないけれど、言葉がぶっ壊れているなあという実感は確かにあって、もう何を言っても伝わらないし変わらないし、みんな何も伝える気がないんじゃないか、そのくせ真面目な顔しやがって、クソ、なにが絆だ。世の中が混迷するほど優れた芸術は生まれるらしいが、そんなことを言っている暇はすでにない。あとちょっとすれば、文明は死に、プラスチックとかで埋め尽くされ、人間はいなくなる。ディストピアですよ。マジで。人間はもう終わりだ。

なんもかもふざけていて、笑うしかない。「世の中はふざけてるよなー!」ってゲラゲラ笑いながら話してる瞬間、俺は生きていてよかったと思うけれど、そうやって文明は終わっていくのかもしれないと思う。しかし文明ってなんだ?

まあそれは深くつっこまないけど、ディストピア的世の中にどんどんなる予感しかしないというか、すでにしてディストピアは始まっている。自殺者3万人ってどういうことだ。人間は年間3万人も自殺できるほどに動物から進化してしまった、とか皮肉を言いたいわけじゃなくて、ただ、なんだろう、もうそういうものだよなって思うしかない気がする。自殺者3万人の世界に生まれて、自殺者3万人の世界で育ってしまえば、それが異常事態だと思われないのは当然のことだろう。自殺者3万人が当たり前の世界は、もう、ディストピアじゃないか。僕ら自殺者3万人ネイティブ。人間は自殺する動物である=ホモ・スーサイド。

つってこんなこと書きながら毎日楽しく生きてるんだけど(本当に)(本当にって言うほど嘘っぽく聞こえるし、どん詰まりですよ)、みなさんも生きてくださいね。って、これも人と会うたび話す。クソみたいな世の中だな、辛いな、死にたいな、とか言ってる人たちが、何かの間違いで、30、40歳まで生きてしまったら、それだけですごく面白いんじゃないか。って話ながら、みなさん手首切ったりおつまみ感覚で錠剤飲んでたりするの、本当に終末の光景ですね。

 

明日も出社するので寝ます。毎日楽しいなー!(潰れた声で)