ライフ・イズ・カルアミルク

本当のライフハックを教えてやる

コミュニケーション取ってるやつみんなF-1レーサー

酒が入ると短歌とか文章がポコポコ浮かぶあのマインド、まあ出来の良い悪いは別にして「とりあえずこれで良し!」と提出できるマインド、どういうことだよ。そう思いませんか。思ってるの俺だけか。

 

言葉ってのはバラバラで、何ひとつつながってない。これは信じられないことかもしれないけど本当のことで、たとえば「俺は思う」と文章を思い浮かべたとき「俺は」「思う」の間には真っ暗な深い谷底が広がっていて、文章を組み立てていくということはその暗闇を蛮勇をもって、あるいは眼をつぶってその狭間を飛び越えるということだ。毎回がそうだ。

 

酒が入るとポコポコ文章が出てきて饒舌にすらなれてしまう(話すときだって文章を組み立ててるわけだけど、この意識がすでに多くの人と違うのかもしれない)のは、意識が酩酊しているおかげで暗闇に気づかないままその暗い溝をひょいと飛び越えてしまうからなのかもしれない。

 

小さい頃、大縄跳びが苦手だった。縄を意識すると、意識するほどあれは絶対に飛べなくて、リズムなのだ、要するに。リズムだけが跳躍を可能にする。視界から縄が消えて、俺は絶対に引っかからない。人生は縄跳びなのだ、実際。飛ぶかトバないか、ただそれだけだ。

 

コミュニケーションだって目の前に来た縄を飛ぶただそれだけのことで、それだけのはずだけど、一度大縄に入れば足が引っかかるまでずっと飛び続けなければならない、引っかかることは許されない恐怖。だから何も言いたくない、そもそも飛びに行きたくない、と思うときがある。足を引っ掛けて暗闇に引きずり込まれるくらいなら、飛びにいかないほうがマシだ。

 

コミュニケーション障害とか言うけど、コミュニケーションが取れる方が障害なんじゃないか。いいか。言葉を発するというのはな、はっきり言って、キチガイの所業なんだぞ。俺はキチガイになれないからこんななんだ。平気な顔でコミュニケーションが取れるお前ら、俺からしたら、みんなF-1レーサーみたいに見えるぞ。

 

とか何とか言っても俺は小さい頃に比べたらまったくマシにコミュニケーションができるようになったし、俺は俺で、ある人からしたらF-1レーサーみたいに見られてるのかもしれない。ビューン。ビュビュイーン。はは、トミカでも買おうかな。